西洋医学には冷え症という病名はありませんが、日本では冷え症は治療が必要な病態として位置づけられています。冷え症とは、からだの他の部分はまったく冷たさを感じない気温なのに、ある特定の部分だけが不快な冷たさを感じることををいい、手、足、腰に感じることが多いのです。
人体は寒さを感じると熱の放散を防ごうとする働きがあります。つまり、生命機能の維持に大切な心臓や脳、熱の放散が少ない上半身に熱を集めて、寒さに対抗しようとするのです。手足や腰からの下半身が冷えてしまうのはその理由からと考えられます。
冷えが持続すると、頭痛、腰痛、肩こり、便秘、不眠などさまざまな不快症状があらわれます。それに、冷え症には意外な病気が隠されていることもあります。たとえば、貧血、低血圧、血液の循環が悪くなる動脈硬化症、心不全、糖尿病、甲状腺の働きが低下する甲状腺機能低下症、発作的に指先の血液の流れが悪くなるレイノー病などです。
自分が冷え症だと感じ、症状がなかなか良くならなければ、医師の診療をおすすめしますが、冷え症を防ぐには、次のような対策が考えられます。
- まず、体を温めて足の抹消血管の循環を良くすること
- 朝食は抜かず、カボチャ、ニンジン、ネギ、唐辛子、ごま、納豆、アジなど体を温めて血行を促進する食材を多くとりましょう。
- シャワーではなく、39〜40℃のぬるめのお湯にゆっくりつかりましょう。
- 入浴後は、ストレッチなどの軽い運動を。
- 昔ながらの血行を良くする乾布摩擦も有効です。
- 最後に睡眠時間が短かったり、不規則な生活は自律神経の働きを乱し冷え症になりやすくなります。
暖かくして十分な睡眠をとりましょう。 |